介護Q&A

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Q.「介護費用はどのくらいかかりますか?」

介護は期間が決まっていません。症状もひとそれぞれ、家で看るのか施設で看るのかでも異なるので「これだけあれば大丈夫」とは言えません。
私のお勧めは「月にこのくらいなら介護に使える」「このくらいまででやり繰りしよう」という意識を持つことです。出来る範囲をしっかり意識することが介護を無理なく続けられるポイントだと思います。
参考までにいくつかの数字を載せておきます。

1.在宅介護費用の例

・介護サービス費(基本は自己負担1割です。金額は要確認)
訪問介護のヘルパーさん1時間3,880円
訪問看護の看護師さん1時間8,140円
デイサービス1回6,560円~ 利用時間や介護度によって変動
・家庭でのオムツ代(自治体によっては補助がある)
尿量や回数によって違いますが1万~2万円と言われています。
・介護用具の自費購入 機能によって大きく異なります。
車イス 2万~数十万円
介護用ベッド 6万~100万超

これらは介護保険サービスを利用すれば1割負担です。用具はレンタルもあります。一回の利用が数百円でも回数を重ねれば高額になります。介護度によって利用上限がありますので、超過分は自費となります。

2.みんなの介護費用は?

公益財団法人生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」の調査結果です。
介護費用は月平均7.9万円です。内訳を見ると2万以下が20%、15万以上が16%と幅が大きいです。
介護用具購入や住宅改修など一時的に必要にだった費用は平均80万円です。これも幅は大きく、費用ゼロ17%、15万未満10%である一方、200万円以上必要とした方は7%でした。

3.介護期間はどのくらいか

同じく「生命保険に関する全国実態調査」によると、介護期間の平均は4年11カ月です(介護継続中の方も含まれている)。調査時で介護4年以上が45%、そのうち1/3は10年以上だそうです。

Q.「要介護認定調査」の時にどうすればうまく伝えられますか?

「うまく伝える」とは「全て伝える」ことだと私は思っています。限られた時間で全てを伝えるために、事前に要点をまとめておくことをお勧めします。

・どんな時にどんな介護を行っているか。

椅子から立ち上がる時に支えているとか、通院の日程がわからなくなるので教えてあげているなど、具体的にこんなことをしているという例を挙げられるようにしておきましょう。
服を用意すれば自力で着替えられるのか着替え自体を手伝っているのか。兄弟で分担しているときは誰が何をしているのかも伝えましょう。

・既往歴

医師の診断書にすべてが書かれるとは限りません。これまでの病気やケガ、その後の症状などもまとめておきましょう。

・今どんなことに困っているのか。

本人(親)が困っていることと、家族が困っていることを分けて伝えるとより良いと思います。入れ歯が合わない、トイレが間に合わないなど、本人の困りごとを事前に確認しておけば忘れずに伝えてあげられます。早い段階からの徘徊や、介助している家族が腰を痛めたなど本人の無意識行動や家族ならではの困りごとも伝えましょう。認知症の場合は、どんな場面でどんなことが起こったかをメモしておくと良いです。

・調査当日のポイント

とにかく家族の立ち合いです。認定調査は質疑応答がほとんどですので、その答えは結果を左右します。本人(親)はプライドもありますから、普段出来ないことでも「出来る」と答えてしまいます。家族が正しく伝えましょう。担当のケアマネージャーが同席してくれることもありますので相談してみましょう。
質問には正直に答えることが大切です。質問になかったことでもメモを見ながら出来るだけ多くのことを具体的に伝えましょう。控えめに伝えると必要な介護サービスが利用できませんし、過剰に伝えてもプロの調査員にはそれが伝わります。

最期にひとつ。

「要介護度は高めに認定されたい」そんな意見を時々聞きました。要介護度が高くなると介護費用も増えますがよいですか?要介護度が上がるということは利用限度額が上がることです。介護保険サービスを多く利用できる分、負担額も多くなります(負担割合は同じですが)。だからと言って介護度を下げれば必要なサービスを利用できません。やはり正しく判定してもらうのが良いと思います。

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